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スタッフブログ

【2022.10.26】「PP68/PP58」日本人にはオリジナルサイズがおすすめ!!と言える、ふたつみっつの理由。


当店でも大変人気の「PP68」と「PP58」。
ウェグナーのダイニングチェアの中で一番座り心地が良い!!と言われる方も多い椅子です。

さて、そんな「PP68/PP58」ですが、2つのサイズからお選びいただけることはご存知でしたか?

ウェグナーが当時デザインした図面の通りのサイズである「オリジナルサイズ(JPサイズ)」。
現在の全世界スタンダードサイズである「EUサイズ」。

「オリジナルサイズ(JPサイズ)」の座面高は42cm(全高70cm)、「EUサイズ」の座面高は44cm(全高72cm)。

2019年までは国内市場において「オリジナルサイズ」がスタンダードでしたが、2019年の3月に全世界統一サイズとして「EUサイズ」がスタンダートとなりました。
これにより座面高42cmの「オリジナルサイズ」は受注生産モデルとなり、納期も長くお待ちいただく仕様へと変更となったのです。

当初は受注生産モデルであっても納期は約4ヶ月程度でお届けができる商品でしたが、昨今のPPモブラー商品の急激な注文数上昇と、コロナによる製作環境の調整とコンテナ不足、ウクライナ情勢による原材料の高騰とその他部材の入手困難が重なり、現在では受注生産モデルの納期は約2年とお伝えしなければなりません。

本当は「オリジナルサイズ」が欲しいのだけれど、2年は待てないので「EUサイズ」を買います・・・といったお客様が当店では少なからずいらっしゃいます。
家具店によっては脚カットをお願いできるお店もあるので、そちらでEUサイズを購入し脚カットされる方もいますが、やはりPPモブラーが作った純正のままが良い!!という方がいるのも事実。
脚カットするにせよ脚底の絶妙なカーブもきちんと再現していただきたいですからね。

一刻も早くPPモブラーの制作環境が整い、職人さんに負担をかけることなく生産数が増えるよう願っています!!

そんな「PP68/PP58」の「オリジナルサイズ」ですが、あえて今、「日本人にはオリジナルサイズがおすすめ!!と言える、ふたつみっつの理由」としてスタッフブログを更新させていただきます。


【日本人にはオリジナルサイズがおすすめ!!と言える、ふたつみっつの理由①】

ご覧の通り、「オリジナルサイズ」と「EUサイズ」では2cm高さが違います。
僅か2cmの差であれば、そんなに変わらないでしょ!?なんてお考えの方、それは違います!!

そもそも何故SH42cmからSH44cmへとサイズが変更となったのか、それはデンマーク国民の平均身長の高さがデザイン当時に比べて高くなっていることが挙げられます。

2020年調査によるデンマーク人の平均身長は男性が182cm程度、女性が168cm程度です。
一方、日本人の平均身長は男性が170cm程度、女性が158cm程度となっています。
その差は大きく、10cm程度の差がありますね。

では、ウェグナーが「PP68/PP58」をデザインした40年近く前と比べてどれだけデンマーク人の平均身長が伸びているのかを調べると、北欧諸国では10cmほど高くなっているという文献がございます。

つまり、デザイン当初のデンマークの人たちは今の日本人に近い平均身長であったとも考えられます。
ウェグナーであれば言わずもがな座面の高さは座り心地に直結する大切なメタファーであると考えていたのは間違いないので、現代の日本人に合ったサイズというのはデザイン当初のオリジナルサイズであると考えられるのです。

もちろん日本人でも背の高い人がSH42cmのオリジナルサイズが合うのかというとそうではなく、あくまでも平均身長から見た高さのバランスという意味でお考えいただければと。
個人的な感覚ですと、身長168〜170cmくらいがSH42cmとSH44cmの境目かなと考えています。

身長が170cmに満たない当スタッフは断然SH42cmのオリジナルサイズが座りやすいです♪


【日本人にはオリジナルサイズがおすすめ!!と言える、ふたつみっつの理由②】

次に、座り心地とは直接関係はないかもしれませんが、ウェグナー好き・ビンテージ好きにとっては意外と重要だったりするのが「オリジナル図面の通り」であるということです。

不思議なことにビンテージ好きにとって、当時の状態に近ければ近いほど、より正確に復刻がなされていると感じるものです。
これって、ウェグナーの考えた図面が最善であると考えるため、何らかの理由でモデファイしたものには少し抵抗を感じる方もいらっしゃるということなのかもしれませんね。

加えて当時のデンマークの人たちが同じ椅子に座っていたんだなーとか、その時代の空気が感じられる、そういった感情も加味されての「オリジナル図面の通り」というありがたさが「オリジナルサイズ」にはございます。

ただし、勘違いしていただきたくないのは「EUサイズ」がウェグナーの意思に反して作られているというわけではなく、「PP68/PP58」制作のアドバイザー兼パートナーであったPPモブラー創業者のアイナー・ペダーセン氏がデザインを損なうことなく現代に最適化されたサイズであると考えているからです。

あくまでも好みの問題ではございますが、「オリジナル」にこだわって選ぶのも趣良し!!と言えるのではないでしょうか。


【日本人にはオリジナルサイズがおすすめ!!と言える、ふたつみっつの理由③】

PPモブラーの場合は「オリジナルサイズ」も「EUサイズ」も価格は同じです!!

なんだ、同じ椅子なんだからそんなの当然じゃないかー・・・と考える方が多いのかと思います。
しかしカールハンセンの場合「オリジナルサイズ(例えばYチェアの43cm)」は10,000円程度価格が高くなるため、意外と同じ価格なのは助かりますね。
付け加えるとカールハンセンの「オリジナルサイズ」の場合は専用にパーツを作っているからという理由はあるのですが・・・。

いずれにせよ、コストを抑えられるのはありがたいことです♪


さて、そんな「PP68/PP58」の「オリジナルサイズ(SH42cm)」ですが、冒頭に記載したとおり、受注生産モデルのため現在では納期2年となってしまいます。

そんな状況の中で何故あえて今回のブログを書き留めたかと申しますと、この12月に「PP68」の「オリジナルサイズ」の国内在庫が若干数入荷予定とのこと。

入荷予定の仕様:
「PP68」
オーク材、ソープ仕上げ、ナチュラルペーパーコード、座面高42cm
価格:204,000円+税
納品:12月予定

2年待たずに「オリジナルサイズ」が手に入る滅多にない機会です。
しかも一番人気のオーク材・ソープ仕上げ!!

当店にもほんの僅かですが新品のストック入荷予定ですのでお見逃しなくー!!
早い者勝ちですので、気になる方はお早めにお問い合わせくださいませ。
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